クサシギ Green Sandpiper/ Tringa ochropus


徒然鳥日記
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クサシギA個体、B個体
どちらも第一回夏羽です。(私の見解です)

この第一回夏羽の画像というのは非常に珍しい画像です。国内外でも今まで私は写真図鑑などでも見たことはありません。
何故かというと
今まであまり関心をもっていた人が少ないこと。野外ではここまで観察できなかったこと(難しかった)などが考えられます。

しかし、現在デジスコや優れた望遠鏡のおかげで観察撮影できるようになってきました。
光学機器の進歩はめざましいものがあると思います。
細部の観察撮影が可能な時代に突入しました。今後今までわからなかったことがわかってくるのではないかととても期待しています。



18 April 2007
first summer
A individual
動画の画面をダブルクリックすると少し大きな画面でみれます。








A individual
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クサシギ
Tringa ochropus
2007年4月18日
第一回夏羽                                  first summer

わざわざ九州までいって、偶然発見したクサシギ第一回夏羽です。
私はいつもシギチを見る時は50倍の接岸レンズで観察しているのですが、
野外観察でも意識して観察すれば第一回夏羽の識別は可能なんだと実感しました。

第一回夏羽を探すポイントは羽の摩耗具合です。クサシギの幼羽から第一回冬羽の換羽、
次の第一回夏羽の換羽は部分換羽なので、一部幼羽を残して換羽します。
残っている幼羽は摩耗しているのでそれを探すのです。
成鳥は夏羽から冬羽の換羽で完全換羽していますから、比べると摩耗が少ないはずです。
(中には冬羽が摩耗して幼羽なのか冬羽が摩耗したのかわかりにくい種や個体がいますが)


今回の個体は初列風切が明らかに摩耗しているのが観察時にわかりました。
これは幼羽が摩耗したものだと思われます。
後は証拠写真を撮影ということになりました。
一部雨覆が摩耗していますが、これも恐らく幼羽が摩耗したものではないかと思うのですが
はっきりとはわりません。これは今後サンプルを増やして検証していきたい。



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第一回夏羽                                    first summer

worn juvenile primaries


















B individual
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クサシギ
Tringa ochropus
2007年5月16日
第一回夏羽                                       first summer

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クサシギ
Tringa ochropus
2007年5月16日
第一回夏羽                                       first summer

こちらの個体も一見成鳥のクサシギに見えるのですが、ポイントは
初列風切のパターンです。下の画像↓


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第一回夏羽                               first summer !!

こちらのクサシギの換羽のパターンはより面白い!
外側の初列風切を換羽済みで、それより内側の初列風切が幼羽のままで摩耗が見られます。
外側と内側とで初列風切の摩耗のパターンが違います。

こちらの方がもっと貴重な画像でしょう。文献などでこういうパターンは以前から知っていますが
、翼を広げなければ撮影できない(確認できない)と思っていましたので、今回の
撮影成功は非常に意味があり価値があると思います!
静止時でも条件がよければ初列風切のパターンがわかるということが証明できました!

外側の初列風切(Primary)のP9、10が換羽しています。
それより内側の初列風切、画像で見える範囲ではP6、7、8が幼羽のままで摩耗しています。


こういった外側の初列風切を第一回冬羽や第一回夏羽で換羽することは
海外の文献
「Guide to the identification and ageing of Holarctic Waders」
に記載があります。1977年の古い本ですが、今でも基本は変わらないので
とても参考になります。ただこの文献にはクサシギに関しては1S(第一回夏羽)では初列風切が摩耗していることしかかいていません。外側の換羽のことはクサシギに関しては書いていません。
別の文献を調べると「The Birds of the Western Palearctic volume 3」
通称略して B.W.P.には書いていました。
P577に
「One actively replaced 2 juvenile outer primaries late March. 」
と外側二枚が取変わる(換羽する)と。
この画像もちょうど外側2枚が換羽していますね!


日本ではシギチの換羽(外側の初列風切の換羽について)を詳しく書いた本は殆どありません。
私が初めて見たのは「BIRDER」の1991年10月号に山階鳥類研究所の茂田さんの
記事で「形態と識別」で初めて見ました。
この記事でも参照されているのは上記の文献です。

日本の図鑑では物足りないとやはり英語を勉強して原著を当たるしかないのです。
英語ができる人は鳥の世界でも強力な武器になります。汗

私はそれがわかっているのですが、英語の実力は伴いません。笑
地道に勉強するしかないですね~爆


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クサシギ
2007年5月16日

タカブシギとよく似ているが嘴の長さはクサシギの方が長い。
ただ写真などでは角度などで短くみえることもあるので注意。
鳴き声がタカブシギとは異なり、飛び立つ時特徴的なチュイーピピピピとよく鳴く。
大きさはそれほどかわらないのだが、タカブシギのほうが体がやや小さいためか脚が長く感じる。
クサシギは胴体は肉付きが良い感じに見えるのでタカブシギほど脚が長く感じない。(これは印象です)

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by shorebirds-waders | 2007-07-06 01:01 | クサシギ Green Sandpiper | Comments(0)
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