カテゴリ:Mystery "Calidris"( 2 )

Hybrid "Sandpiper"

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Special Thanks :photographer Mr.Tatsuo Ina
Photo copyright Mr. Tatsuo Ina ©, all rights reserved

こちらの画像は伊奈 達雄さんにお借りしました。ありがとうございました!


An apparent hybrid "Sandpiper" in Japan ,on 13th September 2013.

presumed Dunlin × Sharp-tailed Sandpiper.

c0071489_22201057.jpg

Osaka Japan 2013年9月13日撮影
Hybrid presumed Dunlin × Sharp-tailed Sandpiper.

ハマシギとウズラシギの雑種と推定しています。

近年ハマシギとヒバリシギの雑種と思われる個体が観察されていますが、今回の
個体も一見似ているのだが異なる。

夏羽が残り少なくとも生後1年以上は経ている。

上背や肩羽に残る夏羽の模様(アメリカウズラシギ、ヒバリシギのパターンではない)、胸の縦斑はウズラシギの特徴がでているように思われ、
嘴が長い点、顔(目の位置、目と嘴との間隔がある)はハマシギの特徴がでているように思われる。


森岡照明さんにもご意見をお伺いしました。
同意見でハマシギとウズラシギの雑種と思われるということでした。


c0071489_22203518.jpg

Osaka Japan 2013年9月13日撮影
Hybrid presumed Dunlin × Sharp-tailed Sandpiper.
この画像の、夏羽が摩耗した肩羽のパターンがウズラシギに非常によく似ている。
この羽のパターンでウズラシギが片親だと推測できました。(またアメリカウズラシギの
パターンではないとも。)

尾羽の端から初列風切が越えていますが、この2種の雑種を否定できる要素ではないと
みています。


c0071489_2221655.jpg

Osaka Japan 2013年9月13日撮影
Hybrid presumed Dunlin × Sharp-tailed Sandpiper.






いろんな意見がでてくると思いますが、管理人は現時点ではハマシギとウズラシギの雑種が一番有力だと考えています。


もしこの組み合わせで間違いなければ世界で初の記録となると思います。
雑種に関しての記録をかなり調べましたがこの組み合わせは私の調べた範囲では前例がありませんでした。

今後の参考になると思い、伊奈さんに画像をお借りし公開させていただきました。
貴重な画像を快くお貸しいただけた伊奈さんに感謝いたします。
by shorebirds-waders | 2014-04-18 22:21 | Mystery "Calidris" | Comments(1)

雑種シギ Mystery "Calidris"

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Species Index 1

Species Index 2
今までの掲載画像一覧です


Mystery "Calidris"

Special Thnks : photographer Yoshio Katsutani

今回の画像は、勝谷宜生 さんにご無理を言ってお借りしたものです。
ありがとうございます!


Photo copyright Yoshio Katsutani ©, all rights reserved

I have been thinking this individual is hybrid .

I presume
1,Long-toed Stint ×Dunlin
2,Long-toed Stint × Pectoral Sandpiper
3,"Cox's Sandpiper" small type (Pectoral Sandpiper ×Curlew Sandpiper)
4,Least Sandpiper ×Pectoral Sandpiper

c0071489_22384010.jpg

Mystery "Calidris"
photographer :Yoshio Katsutani
2007年8月20日撮影
三重県
DDDDSC_0977
juvenile

ぱっと見た感じ、ヒバリシギか、アメリカウズラシギのように感じますが
いずれもあてはまらず、なにかとの雑種ではないかと思われます。
羽衣から、8月20日にもかかわらず摩耗がすくない為、幼羽というのがわかります。


私にすればこの画像は世界的にみてもとても貴重な画像だと思います。
DNA鑑定などしないと本当のことはわからないのですが、
これまでこういったタイプの雑種と思われる個体の観察例がないのか
いった何と何の雑種なのか
国内外のシギチに詳しいかたにご意見をお聞きしました。


簡単にわかりやすくまとめますと以下のようなご意見でした。


師匠            ヒバリシギ と アメリカウズラシギの雑種 
(以前日本野鳥の会の本部の記録委員をされていました。)

茂田良光 さん       ヒバリシギ と アメリカウズラシギ の雑種 
(山階鳥類研究所)

森岡照明さん       ヒバリシギ と ハマシギ の雑種
(BIRDERでもおなじみですね。著作も多数)

Danny Rogers 氏     ”Cox's sandpiper "いわゆるアメリカウズラシギとサルハマシギの雑種の小さい小型タイプ?
(オーストラリア 「SHOREBIRDS OF AUSTRALIA」に一部執筆されています)

Dennis Paulson 氏     片親がアメリカウズラシギかヒバリシギだとおもうがもう片親がわからない
(アメリカ 「SHOREBIRDS OF NORTH AMERICA」の著者」

Richard Chandler 氏      ”Cox's sandpiper "いわゆるアメリカウズラシギとサルハマシギの雑種として
(イギリス 「NORTH ATLANTIC SHOREBIRDS 」の著者)


Richard Crossley 氏     ヒバリシギとアメリカウズラシギの特徴を多くもっているが特定するのは困難。
(「THE SHOREBIRD GUIDE」の著者のお一人)


いろなんご意見がありましたが、皆様一様にとても興味深い面白い個体だといわれていました!雑種であるという点は一致されていました。
また非常に頭を悩ませる個体でもあったようです。

先にも書きましたが。DNA鑑定などしないと答えはでないと思うのですが、こういった貴重な
画像は広く公開すべきだと思い、勝谷様にご無理をいってお借りしました。(このまま埋没するのはもったいない!)
しかも画像がとても鮮明ですから貴重なデータのひとつになると思います。

シギチファンにはとても興味深い画像です。



c0071489_22385745.jpg

Mystery "Calidris"
photographer: Yoshio Katsutani
2007年8月20日撮影
三重県
AAA070820アメウズ03
juvenile

c0071489_2239534.jpg

Mystery "Calidris"
photographer :Yoshio Katsutani
2007年8月20日撮影
三重県
juvenile

c0071489_22392156.jpg

Mystery "Calidris"
photographer: Yoshio Katsutani
2007年8月20日撮影
三重県
juvenile


c0071489_22392921.jpg

Mystery "Calidris"
photographer :Yoshio Katsutani
2007年8月20日撮影
三重県
juvenile


c0071489_22393852.jpg

Mystery "Calidris"
photographer: Yoshio Katsutani
2007年8月20日撮影
三重県
juvenile



師匠のご意見です。(検証ではなく単なる意見としていただきました。)

ヒバリシギ×アメリカウズラシギ の雑種ではないか。
嘴:両種とも下嘴先端細い。ヒバリシギ、アメリカウズラシギどちらの特徴もある。
脚: ヒバリシギにしてはやや長く見える。脛(すね)はヒバリシギの他ハマシギより長く見える。
中趾が長く見える。
胸縦斑:アメリカウズラシギ的 
嘴、脚の色は写真の写り具合、光線、泥の付着などありえるので色についての識別は要注意。




茂田さんのご意見です。

アメリカウズラシギ × ヒバリシギ の交雑ではないかと思う。
第一印象からそうだったのですが、アメリカウズラシギともう片親が雑種の可能性もあります。
嘴がヒバリシギとは合わないです。ただしこの場合でも初列風切が短いのと中趾が長いので
ヒバリシギが関係していると思います。今回の個体は嘴の基部、特に下嘴の基部が淡色には見えないですが実際に淡色ではないのかが写真から判断できません。
この個体は嘴の先が細くなにのでサルハマシギは関係していないと思います。





森岡さんの検証です。詳細にご検討いただいています。ありがとうございます。
2007年8月20日 Y.K. 氏撮影のハイブリッド・シギ類

AAA070820アメウズ03 の写真を一見して、ヒバリシギ?、それともアメリカウズラシギ? という印象をもちます。どこがどうだからどう、というような具体的に考えたものではありません。直感です。あるいは jizz といっても良いと思います。大まかな羽色のほかは、頸を反らせ、体を立てた立ち姿がそう感じさせるのだと、後から分析できます。嘴の向け方はアメリカウズラシギを感じさせますが、頭と胴のバランスはどちらでもないように見えます。詳細に検討してみないことには、どのような結論になるかは見当がつきません。ともかく、体が小さいことでもありますから、ヒバリシギを中心に据えて考えてみようと思います。
 ヒバリシギらしくない特徴がもう片親の手がかりになるはずですから、本個体のヒバリシギらしくないところを並べてみます。
 頭頂に比し、額が淡色なこと、眉斑の前端と後端が不明瞭で、眉斑の明瞭な部分が細く短いこと、とりわけ目先上部のヒバリシギ幼鳥に特有の淡色パッチがありません (しかし、写真 DDDDSC_0977 だけでは、この淡色パッチがうっすら浮かびあがっています。このことは本個体がヒバリシギの血を引いている証と言えそうです)。嘴が長いこと、本個体の嘴の長さは頭長をすこし超えています。嘴が先の方で明らかに下に曲がっていること、ただし、上嘴では下嘴ほど顕著ではありません。嘴の基部が厚い (高さがある) こと、白いアイリングが不明瞭なこと、目の位置が頭部のやや後方に寄っているように見えること、肩羽の側縁の幅がヒバリシギ幼鳥より狭いこと、ヒバリシギ幼鳥の肩羽は雨覆などより側縁の幅が広く、黒い斑が間隔をあけて並んでいるように見えます。羽縁が擦り切れてもその名残りが認められるはずです。ヒバリシギの幼鳥ならあるはずの中・小雨覆の丸くふくらんだ白色羽先側縁が多くの羽毛 (とくに中雨覆)で見られないこと (最内側中雨覆と、小雨覆の見えるかぎりの羽毛の多くで、その名残りは認められます。それは逆にヒバリシギの血をひいていることの証のひとつになりえます)。初列風切の突出 (三列風切からの) が大きいこと、ヒバリシギでは三列風切の短い幼鳥でも初列風切は三列風切からわずかしか出ません。本個体では最長三列風切の先が P8 の先とほぼ同位置で、P10 と P9 が露出しています (初列風切の番号は本個体の P10 と P9 が重なっていないことを前提として数えています。実は重なっているということですと、 P10-P8 が突出していることになります)。足が灰色? であること、それともそう見えるのは汚れのせいでしょうか。趾がやや短いこと。ヒバリシギの中趾(爪を含む)は平均で跗蹠より6% 程度長いはずですが(B.W.P.)本個体では中趾の方が明らかに短く見えます。体に比し、足も、とりわけ跗蹠がヒバリシギより短いように見えます。胴の小ささに比べ、頭が大きいことも挙げておきます。
 頸の縦斑が多くのヒバリシギ幼鳥より密であるように見えますが、バリエーションの範囲内と考えます。
 これらをすべて満足させるのはハマシギだけではないでしょうか。ハマシギ幼鳥の眉斑は幅の広いもの、狭いもの、さまざまですが、やや不明瞭になる傾向があると思います。本個体の嘴は、長さに関してはハマシギとヒバリシギの中間で、基部が厚いことと先が下に湾曲していることはハマシギの形質が現れていると考えられます。アイリングが不明瞭であることについてはハマシギ以外では説明がつきません。ハマシギ幼鳥の羽衣には、個体差以上に、亜種の違いに起因するのではとあて推量していますが、バリエーションがあります。雨覆にしぼっても同様で、本個体の雨覆の模様 (羽央が(暗)褐灰色で、輪郭はしっかりしており、黒っぽい羽軸と白っぽい羽縁がある)については、ハマシギ幼鳥のバリエーションのひとつに同様のものがあります。初列風切の突出量はハマシギに合います。本個体の足は泥に汚れていて、色が分かりません。比較的汚れが少ないと推測される脛腓 tibia で見ると、かなり黒っぽいのではないかと思われます。足の色はハイブリッドを考える上で、かなり重要な情報になると思いますが、泥に汚れて決定的な色を確認できないのが残念です。暗色であるとすれば、ハマシギの影響と見なせます。頭が大きいのは、ヒバリシギより大きい種であるハマシギの形質が現れたと説明できると思います。本個体の顔がヒバリシギよりのぺっとした感じなのもハマシギの顔がかぶさっているように思います。本個体の目の位置が頭部のやや後方に寄っているのもハマシギ的特徴といえます。額が淡色なのもハマシギの遺伝が入っていると見なせます。ハマシギの中趾は跗蹠より10% 以上短いですから、本個体の趾が短いのもハマシギの形質を受け継いだからだといえます。コチドリよりすこし大きいという本個体の大きさもヒバリシギとハマシギの中間の大きさですから、つじつまが合います。
 サルハマシギは足がハマシギより15% 以上長く、見た目でも背が高く見えます。ヒバリシギも小型種ながら幾分足が長い種です。その両種のハイブリッドは長い足を継承するのではないでしょうか。本個体の足は明らかに短いと思います。本個体の嘴にはサルハマシギを思わせる細さと先の尖りがありません。上嘴のカーブもありません。ただし、ハイブリッドゆえ、両親の中間的特徴をもつことになったと言われれば、そうかもしれません。さらには、肩羽や雨覆の暗色羽央の先が丸いとか、サブターミナル・ラインがあらわれているとか、腰の暗色中央線がないとか、細いとか、一部が欠けているとか、サルハマシギらしい羽毛のパターンあるいはサルハマシギが影響しているのではないかと思わせる羽毛のパターンはどこにも見受けられません。サルハマシギらしさはどこにもないと考えます。
 ヒメハマシギとヒレアシトウネンはアイリングが明瞭ですから、アイリングの明瞭なヒバリシギとのハイブリッドは明瞭なアイリングをもっているはずだと考えます。頭と胴のバランスもヒメハマシギやヒレアシトウネンを感じさせませんし、ヒバリシギとの交雑個体としてもイメージがかけ離れているように思います。
 ヒメウズラシギは嘴が直線的ですが、本個体はヒバリシギとの中間の特徴を獲得したといえなくもありません。ヒメウズラシギの雨覆の各羽はもっと幅があり、暗色羽央とともに先に丸みがあると思います。本個体の頸の縦斑は先がくさび状に尖り、ヒメウズラシギの先の鈍い縦斑が見られません。ただし、羽毛の形と模様だけヒバリシギの形質を受け継いだという考え方もあるかもしれません。初列風切の長さについても、本個体に受け継がれていません。要するに、羽毛にはヒメウズラシギらしさはどこにも現れていません。体形や姿勢もヒメウズラシギを彷彿とさせるものはありません。嘴が長いことと、基部まで黒いこと、足が短く、黒っぽいことに関してはヒメウズラシギの影響が出ていると言えなくもありません。しかし、これだけでヒメウズラシギをもう一方の親と断定するのは強引な気がします。
 アメリカウズラシギは足が黄緑色ですから、本個体の足が灰色であるなら、それだけでアメリカウズラシギとのハイブリッド説はありえないと思います。アメリカウズラシギはアイリングの明瞭な種です。アメリカウズラシギの嘴は基部が肉色です。ヒバリシギ幼鳥の下嘴基部は肉色または黄褐色のことが多いと思います。したがって、両種のハイブリッドは、少なくとも下嘴の基部が肉色か黄褐色になるのではないかと思いますが、本個体の嘴は基部まで黒いですから、嘴からもこの両種のハイブリッドである確率は低いと言わざるをえません。
 コシジロウズラシギ幼鳥は雨覆の羽央の形が本個体と違いますし、アイリングも細いですが、明瞭です。コシジロウズラシギは下嘴の基部が赤っぽい種ですから、ヒバリシギとのハイブリッドにこれが出ても良さそうなのに、本個体では出ていません。本個体の腰中央の暗色線や初列風切の長さにコシジロウズラシギの影響が出ているようにも見えません。
 本個体はハイブリッドではなく、アメリカヒバリシギではないかという問題提起があるかもしれません。本個体ほど長い嘴をもつアメリカヒバリシギはいないのではないかと思いますし、本個体の雨覆の模様がアメリカヒバリシギの幼鳥と合いません。アメリカヒバリシギは初列風切の突出もないか、ごく短い種ですし、足の色も黄緑色ですから、これらの点でも合いません。さらに、アメリカヒバリシギのアイリングは細いですが、くっきりしています。
 このように検討した結果、片親をヒバリシギとした場合、その相方はハマシギと考えるのが、もっともフィットすると考えます。票差の大きい第2候補としてヒメウズラシギというところでしょうか。

 これまでは、ヒバリシギを片親と想定して、交雑の相手を探ってきましたが、これからは、片親をアメリカウズラシギと仮定すると、どういうことなるか考えてみます。
 本個体のもつアメリカウズラシギの幼鳥らしくない特徴は、小さいこと、嘴が基部まで黒っぽいこと (嘴の形はアメリカウズラシギそのものと考えます)、眉斑が目の上に限定され、前端と後端で不明瞭であること、アイリングが不明瞭であること、胸の縦斑のある境界がV字形でないこと、あしが灰色であること、胴体が細く、アメリカウズラシギらしい胸のふくらんだでっぷりした胴体が見られないこと、ヒバリシギの幼鳥と同様、中・小雨覆の丸くふくらんだ白色羽先側縁が多くの羽毛 (とくに中雨覆)で見られないこと (最内側中雨覆と、小雨覆の見えるかぎりの羽毛の多くで、その名残りは認められます。それは逆にアメリカウズラシギの血をひいていることの証のひとつになりえます) などです。
 もう一方の親は嘴全体と足が黒い種であろうことはここでも同じと思います。
 ハマシギはこれらの多くを補うことができますが、胸の斑のある部分の境界線が本種のようなラインになるとは思えません。ハマシギの形質を受け継いでも、アメリカウズラシギの形質を受け継いでも、また両種の中間の形質を獲得しても、胸中央のもっと下の方まで縦斑があってしかるべきです。
 本個体の羽衣にサルハマシギらしい特徴が見受けられないことはヒバリシギとサルハマシギのハイブリッドを検討した折に記したとおりです。両親が幅の広い明瞭な眉斑をもつ種同士であるなら、ハイブリッド個体も明瞭な眉斑をもつだろうと思います。この点も本個体にそぐわないと思います。サルハマシギもアメリカウズラシギも比較的足の長い種ですから、本個体がその子であるなら、もっと足が長いのではないかと考えます。
 上記2種は大きさの点で、少々無理があるのですが、ヒメウズラシギは大きさを考えると、もっとも本個体に適合します。本個体の嘴の形はアメリカウズラシギそのものといえますから、嘴の形にはヒメウズラシギの影響を認めることはできません。それに、ヒメウズラシギの幼羽のパターンをもつ羽毛は、本個体にはまったく認められません。アメリカウズラシギらしくない雨覆に部分的にでもヒメウズラシギの特徴が現れてよさそうなのに出ていません。初列風切の尾端からの突出もありません。基部まで黒い嘴の色と、短い足と黒みをかぶせたような足の色はヒメウズラシギから受け継いだものと言えるかもしれません。体が小さいことと、嘴の色と、足の短さと色だけを根拠に、ヒメウズラシギがもう一方の親だと断定するのは、その可能性がまったくないわけではないにしても、少々強引だと思います。
 コシジロウズラシギ、ヒメハマシギ、ヒレアシトウネンについては、ヒバリシギとの交雑を検討した内容と同じことが言え、本個体に合いません。
 アメリカウズラシギを片親と仮定するより、ヒバリシギを片親と見なした方が、特徴の観点から矛盾がないように思います。このように考えた結果、本個体はヒバリシギとハマシギとのハイブリッドであろうと考えるしかないという結論になりました。しかし、大きさの異なる異種が交雑する可能性はかなり低いと思われます。この点が上記結論の弱点です。
    2007. 10. 14.     森岡照明
 


比較画像1Compare


例えばこういう時にも日頃の年齢識別がいきてきます。
幼羽なら幼羽同士を比較しないとあまり意味がありません。(成鳥と幼鳥では
羽衣、模様など異なるため)
問題のシギは幼羽であることは明らかなので、幼羽同士で比較画像を掲載します。
ただ幼羽にもバリエーションがあるので簡単に一枚の画像同士で比較できるもの
でもありませんがせっかくなので掲載します。
c0071489_131622.jpg

Mystery "Calidris"
photographer :Yoshio Katsutani

2007年8月20日撮影
三重県
幼鳥
juvenile

私の意見としては、ヒバリシギと何かの雑種 と思います。
ただもう一つは正直何かわかりません。アメリカウズラシギでもハマシギでもなんだかしくっり
きません。(検証ではなく私個人の意見ですので)
最初一枚の画像を拝見させていただいたとき、
1、ヒバリシギの変異個体?見たことのないバリエーションの一つなのか?? 
2、ヒバリシギと何か別の種との雑種??
だと思いました。その後もう少し複数の画像を拝見させていただき、雑種に間違いない思いました。

何故雑種と思うかは
ヒバリシギでも淡色タイプ(pale type)がいますが、それとも異なります。
ヒバリシギでは小、中雨覆の模様が中央の黒っぽい軸班が羽先まで達し、回りの羽縁が淡色
であるのですが、この個体の小中雨覆の模様が異なります。肩羽の模様もヒバリシギとは
ことなるように思います。嘴がヒバリシギより長めであること、嘴基部に厚みがあること
頭部の模様がヒバリシギには思えないこと、三列風切から出ている初列風切が長く出ていること(初列風切の突出が大きい)。ヒバリシギでは通常初列風切は三列風切にほぼ覆われます。
(稀に初列風切が少し出ている個体もいますが。)



初列風切の突出に関してはこちらで↓
Pacific Golden Plover 3


片親がアメリカウズラシギでなくヒバリシギだと思ったのは
まず体型がアメリカウズラシギより、ヒバリシギに近いと感じました。写真のカットによっては
アメリカウズラシギのように胸を反らし直立したような体型に見えますが、これはヒバリシギなどでもよくやる、警戒した時などこういった立った姿勢になります。大きさが小さいこと。後ろにコチドリが写っているカットがありますが、それよりかなり大きいという感じがしません。サイズ的にはヒバリシギ並みだと思いました。胸の縦斑もアメリカウズラシギではもっと下のほうまでしっかり出ると思います。中趾長めであること。
脚の色、嘴基部のいろなど泥の付着、光線の加減、写真写り具合によりはっきりしないです。
(ヒバリシギ、アメリカウズラシギともに脚は黄色みがありヒバリシギは嘴基部は淡色、アメリカウズラシギはオレンジや黄色みをおびる。)





c0071489_11294335.jpg

ヒバリシギ Long-toed Stint
Brown Type
2007年8月29日
幼鳥

c0071489_10455980.jpg

ヒバリシギ Long-toed Stint
Pale type
2007年8月29日
幼鳥

c0071489_11295822.jpg

ハマシギ    Dunlin
2007年9月1日 
幼鳥

c0071489_1130188.jpg

アメリカウズラシギ   Pectoral Sandpiper
2007年11月9日
幼鳥











比較画像2
c0071489_12233068.jpg

Mystery "Calidris"
photographer :Yoshio Katsutani

2007年8月20日撮影
三重県
幼鳥
juvenile


c0071489_1236135.jpg

ヒバリシギ Long-toed Stint
Pale type
2007年8月29日
幼鳥

c0071489_995128.jpg

ハマシギ    Dunlin
2007年9月1日 
幼鳥

c0071489_12234428.jpg

アメリカウズラシギ   Pectoral Sandpiper
2007年11月9日
幼鳥


link
シギチの雑種について参考サイト↓

Hybridisation_in_shorebirds

Cox's Sandpiperについて
このリンクの最後の方の画面、External linksでは@Stint さんのSTINT FAN にリンクされているのでこちらも是非ご参照ください。

oceanwanderers.com

追記
早速海外でも反応がありました!
surfbirds.com
by shorebirds-waders | 2008-01-26 22:45 | Mystery "Calidris" | Comments(2)