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チュウシャクシギ 4 Whimbrel 4 / Numenius phaeopus variegatus

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チュウシャクシギの年齢識別は非常に難しいと以前から思っていましたが今回面白い観察ができました。
この日は4個体の少群と少し離れたところで一羽の幼鳥を観察しました。
幼鳥は慣れればすぐわかりますが、それ以後の個体が非常に難しいのです。
夏羽と冬羽の模様があまり変わらなということもあります。
基本的には残っている幼羽を見つけ出すこと、残っている幼羽は翌年の春から秋にかけてでは成鳥より摩耗がひどいということ。成鳥は冬羽で完全換羽していますから、いったん新品の羽に換羽しています。ただ成鳥も夏ころになると摩耗がひどくなってきます。
でも幼羽はもっと摩耗しているはずです。(この辺をみわけるのが難しいのですが)




A個体
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チュウシャクシギ
2006年8月30日
A個体
成鳥 摩耗した夏羽                worn adult summer


チュウシャクシギは一般的に4亜種認められています。(学者によってもっとふえたりもします。6亜種に分けている文献もあります)
N.p.phaeopus(西ヨーロッパ)
N.p.alboaxillaris(南ウラル)

N.p.variegatus(日本を含むアジア)
N.p.hudsonicus(アラスカ、カナダ、北米)

日本では正式に記録があるのはN.p.variegatusですが。北米のN.p.hudsonicusも未確認記録があるみたいです。

亜種の識別は大雑把にいうと飛翔時の下背、腰、上尾筒の色の違いです。(オオソリハシシギの亜種の識別とよく似ています)
ヨーロッパの方から下背など白く、日本の亜種は白っぽいですが縞や斑点があります。アメリカはほとんど白くなく茶色です。
ですからまず注意点は飛翔時下背、腰が茶色い個体は北米産のN.p.hudsonicusの可能性があるので要注意です。(秋、ホウロクシギの幼鳥は嘴が短く飛翔時、下背が茶色いので要注意ですが)



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成鳥はこの時期摩耗が激しい。

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初列風切は成鳥でもこの時期摩耗してきますが、幼羽と思えるほど摩耗した羽は見当たらない。













B個体
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チュウシャクシギ
2006年8月30日
B個体
成鳥夏羽 →冬羽                   worn adult summer → winter

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上背と肩羽の一部は冬羽に換羽している。(摩耗が少なく綺麗、新羽は軸班とコントラストがある)
残りの羽は摩耗した夏羽


下背が白っぽいのがわかります。ここが茶色だとアメリカ産の亜種N.p.hudsonicusの可能性がでてきます。
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脚、特に最近は指の長さや、web(蹼)がどうなっているのか興味があります。










C個体
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チュウシャクシギ
2006年8月30日
C個体

第一回夏羽? or 成鳥夏羽?                   first summer ? or adult summer ?

この個体は綺麗に撮れていなっかtので細部がよくわからないのですが、三列風切の模様と摩耗ぐあい、初列風切も摩耗しているようにみえるので、もしかしたら第一回夏羽の個体かもわかりませんが画像がいまいちでよくわかりません。


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D個体
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チュウシャクシギ
2006年8月30日
D個体
第一回夏羽 → 第二回夏羽                       first summer → second winter


この個体が一番興味があり問題の個体。おそらく第一回夏羽から第二回冬羽に換羽中の個体。去年生まれということ(2005年生まれ)
何故そう思うかというと、初列風切のP10(外側の初列風切)が摩耗が激しく幼羽が摩耗したものと考えられる為。
三列風切も一部幼羽かもしれない。ただ三列風切は非常に難しい。幼羽の三列風切は軸班の模様がギザギザで成鳥とは模様が異なる。ただ成鳥も摩耗してくると違いがわかりにくい。

チュウシャクシギの換羽について海外の文献などいろろ調べた。
まず BTO GUIDE 17 IDENTIFICATION &AGEING OF HOLARCTIC WADERS

そして通称 BWP   HNADBOOK OF THE BIRDS OF EUROPE THE MIDDLE EAST AND NORTH AFRICA   THE BIRDS OF THE WESTERN PALEARCTIC  VOLUME 3

そして  HANDBOOK OF AUSTRALIAN,NEW ZEALAND & ANTARCTIC BIRDS VOLUME3
オーストラリアのハンドブック 体裁はBWP とよく似ています。
この文献に第一回冬羽の換羽で外側の初列風切が換羽すると記載があった。内側は幼羽が残る。そのため内側と外側にコントラストが見られる。外側が綺麗で内側が摩耗している。



海外のシギチの研究者にもこの画像を見ていただいた。基本的に私と同じ考えの人が多かったが、オーストラリアのバンダー(標識調査できるかた)はこういう個体をたくさんバンディングしているそうです。私と同じ意見でした。残っている幼羽の初列風切はこの時期このように非常に摩耗するという。
山階の茂田さんにもご意見をきくと、チュウシャクシギの換羽は
第一回冬羽の換羽で外側の初列風切を換羽する個体が多いそうです。そうなるとP10は換羽しているから摩耗が少ないはずですから、違うのかと思ってのですが、茂田さんによると一番外側の羽などは換羽しきらずに摩耗した幼羽が残る個体がいるそうです。この個体はそれに当たるそうです。第一回夏羽に間違いないと言われました。

もっとこういう個体を撮影しサンプルを増やしたい。この個体も翼を広げたところを撮れればもっといろんなことがわかったと思います。内側の初列風切が見れたらもっと面白かったでしょう。
おそらく幼羽が残っているはずなので摩耗してぼろぼろになっているはずです。

チュウシャクシギは秋の渡りは関西では非常に少ない、春は多いのに、おそらく春と秋の渡りのコースが異なっているのでしょう。




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上背と肩羽の一部は冬羽に換羽している。

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上背、肩羽に白斑があり綺麗な羽が冬羽です。小雨覆も一部綺麗な羽は冬羽です。


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初列風切のP10の摩耗のひどい状態がわかります。おそらくこれが幼羽。

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E個体
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チュウシャクシギ
2006年8月30日
E個体
幼鳥                                    juvenile

上の成鳥や一年経た個体などよりも羽の模様が異なるのがわかるかと思います。
非常に羽も綺麗で、羽の並び方も整然としています。肩羽、雨覆、三列風切など
羽の模様が明瞭、軸班と白斑のコントラストが強い。嘴も成鳥より短めです。


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最近あることがあってシギチの脚、特に指の間の蹼があるのかどうなのか興味があります。笑
チュウシャクシギはこんな蹼をしています。

内側(内趾と中趾の間)より外側(外趾と中趾の間)の蹼が大きいのがわかりますね!







・成鳥と幼鳥の模様の違い
同じ日に撮影しています。成鳥、幼鳥がこれだとわかりやすいと思います。

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2006年8月30日 成鳥 ADULT
成鳥はこの時期かなり羽に摩耗がみらます。
肩羽に一枚軸班と白斑がコントラストがある羽は冬羽
摩耗した成鳥
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2006年8月30日 幼鳥 JUVENILE
軸班と白斑のコントラストが強い。まだこの時期だと幼鳥は羽が綺麗。
by shorebirds-waders | 2007-01-07 07:52 | チュウシャクシギ Whimbrel | Comments(0)