徒然鳥日記
日記みたいなブログをつくりましたよろしければご覧ください! ↓Please go to photos pages of species by click. Species Index 1 Species Index 2 今までの掲載画像一覧です。 ハマシギは日本では普通種で、私の地元でも一番数が多いシギです。 しかし近年ハマシギの数もかなり減少しているようです。こちらのサイトは必見→WWF 私のハマシギの観察は主にやはりAgeing(年齢識別)です。 ただしハマシギのもう一つ重要なところは亜種が非常に多いというところです。 「SHOREBIRDS」1986 では6亜種していますが、最近の研究では9~10亜種 に分けられていることが多いです。この亜種数はシギチの亜種数では最多です。 従来日本に渡来するのは日本鳥類目録でもシベリア東部の、C.a.sakhalinaと 考えられていましたが、 標識調査で確実に渡来しているのがわかっているのはC.a.arcticolaだけです。 ただし、C.a.sakhalina,C.a.kistchinski,C.a.actites の3亜種をくわえた4亜種渡来している可能性があります。 このハマシギの亜種の生きた写真等情報が少ないのですが、ずっと亜種は気になっていました。 今年の春も年齢識別とともにじっくりハマシギを観察していました。 その中に明らかに(私の目には)異なる個体が1個体いました。 4月28日に観察し、その後5月3日、5月20日の3日間観察できました。 この個体を調べようと国内外の図鑑を調べましたが、写真がなく いきずまりました。そこで この個体を山階鳥類研究所の茂田さんに見てもらったところ、C.a.kistchinski だと思われるということでした。(もちろん写真だけですし、測定値もありませんので 断定ではありません。あくまでもC.a.kistchinskiではないかということです。) さらに、イギリスの友人を通じてロシアの研究者でこのC.a.kistchinskiを 最初に亜種として発表され論文を書かれている、Pavel Tomkovich氏にメールすることができこの個体について意見を求めました。 Tomkovich氏の返事では、それぞれの亜種の中でも個体差があり、また雌雄でも異なるので 非常に難しいが、写真の個体の特徴はC.a.kistchinskiにふさわしい、ただし。100%断言はできないとコメントいただきました。しかもC.a.sakhalina,C.a.kistchinski,C.a.actitesの標本の写真まで送っていただきました。ロシアの1流の研究者は人間的にも素晴らしいかたのようで 日本の得体の知れないアマチュアの私に親切にしていただいて非常に感謝しています。 このブログでも、もちろんC.a.kistchinskiだと断定するきはまったくありません、 ただハマシギは超普通種なのでじっくり観察する人が少ないのでそれが残念で仕方ありません。「あ~ハマシギか~」で終わってしまうのがもったいないのです。 普通種でもわからないことだらけです。 私は、ハマシギ1種でも一日中観察できます。 基本は識別ですが、識別できてそこから 観察のSTARTだと思います。 従来の6亜種ですと(「SHOREBIRDS」1986 Hayman,Marchant,Prater alpina schinzii arctica sakahalina pacifica hudsonia この当時はsakahalinaはロシア東部とアラスカ北部は分布域で含まれていた。 その後亜種がさらに細分化されきたので、ロシア頭部とアラスカの北部は別亜種扱いに なってきました。 最近の研究では10亜種(Geographical Variatuion in Waders,1998) alpina schinzii arctica sakahalina pacifica hudsonia centralis actites kistchinski arcticola この亜種で分けるとsakahalina、arcticolaを別亜種扱いです。 今のところ標識調査での日本での確実な記録は、アラスカのarcticolaだけのようです。sakahalinaの標識個体は日本ではまだ見つかっていないそうです。 尚サハリンの亜種actitesは個体数も越冬地も渡りの経路も不明のままだそうです。詳しくはBIRDER誌2005年1月号茂田を参照してください。 {ちなみに「HBW Handbook of the birds of the world volume3 」1996では9亜種} 参照(茂田 「BIRDER」2001年10月号) 各亜種のおよその繁殖地です。 ごく普通種のハマシギですが、まだまだよくわかっていないことだらけなのです。 日本に渡来している亜種すらまだ1亜種しかわかっていませんし、近年の減少の原因や 渡りのコース、越冬地もまだまだ調査が必要なようです。 日本には複数亜種が渡来している可能性があること、フラッグをつけた個体がいるかもしれないこと、年齢識別、性差、個体差などハマシギひとつとっても観察しがいがあり楽しい対象です。 我々一般のアマチュアバーダーができることは、フラッグをつけたハマシギを見たら 山階鳥類研究所や関係機関に情報を提供することができると思います。(日本でまだ未記録の亜種なら私にもこっそり教えてください、笑) 私は年齢識別や野外で亜種の識別ができないのかと模索しています。 地元(大阪)で見つけたフラッグ付き個体。アラスカのC.a.arcticolaということが わかりました。↓ Dunlin 7 参照 Birder 2001 10月号茂田 Birder 2005 1 月号 茂田 鳥と人間 2006 山階鳥類研究所編 「HBW Handbook of the birds of the world volume3 」1996 「Geographical Variatuion in Waders」,1998 「SHOREBIRDS 」1986 追記 2023年4月21日佐賀県 亜種カムチャッカハマシギCalidris alpina kistchinski と思われる個体を観察しました。
all same individual 28 April 2008 ハマシギ Calidris alpina kistchinski ? 2008年4月28日 第一回夏羽? first summer ? メス? female? 大阪 この日から、1羽変な個体がいると観察していました。肩羽の色が他とは異なっていたので 1度見失ってもすぐに見つかりました。 雨覆、三列風切の摩耗がひどく、初列風切もこの画像からはわかりにくりが 退色して摩耗しているように見えおそらく1S(去年生まれ)の個体だと推測しています。 3 May 2008 ハマシギ Calidris alpina kistchinski ? 2008年5月3日 第一回夏羽? first summer ? メス? female? 20 May 2008 ハマシギ Calidris alpina kistchinski ? 2008年5月20日 第一回夏羽? first summer ? メス? female? 首が茶褐色で白っぽくなく、頭頂部とのコントラストが少ないためおそらくメスと思われる。 しかし雌雄の識別は年齢識別より難しいように思う。(でもその分観察しがいがある) この画像が実は一番わかりやすい?比較しやすいかもわかりません。 左のarcticolaと思われる個体と問題の個体kistchinskiです。 肩羽の模様、色が異なるのがよくわかると思います。 左の個体はまだ完全な夏羽に換羽していませんが、部分的に夏羽に換羽している羽根(肩羽など)と右の問題の亜種kistchinski ?と思われる個体の肩羽の夏羽の色が全然違うのがわかると思います。 今回のような個体は初めて観察しました。 亜種の識別はこの時期、春のかなり夏羽に換羽した個体であれば識別できる可能性がまだあると思います。幼鳥や秋の夏羽が摩耗した個体、冬羽などでの亜種の野外識別は非常に難しいと思います。 ハマシギは分布が広いのですが、分布が広いと亜種がいることがあるので このハマシギのようにたくさん亜種がいるとそれはそれで欧米の人もかなり興味があるようで 以前何回か日本のハマシギの夏羽の画像をみたいとメールもらったことがあります。 注意 今回の考察は、現時点で管理人が知りえる情報の中でのものです。 分布、亜種など今後も流動的ではあると思いますので、そのあたりは注意して ください。 Calidris alpina ハマシギ Dunlin 1 Dunlin 2 Dunlin 3 Dunlin 4 Dunlin 5 Dunlin 6 Dunlin 7
by shorebirds-waders
| 2008-11-24 23:40
| ハマシギ Dunlin
|
メモ帳
近い将来、自費出版でもよいので
シギチの年齢識別写真図鑑を出版することが目標でもあり、夢の一つです。 My Profile I am Japanese. I was born in 1976. My photographing locations are chiefly coasts in Osaka and Mie Prefectures. I take most of my pictures by Digiscoping. I am interested especially in the ageing of Shorebirds(waders). 2005年3月4日OPENいたしました! はじめてご来場いただいた方は、まずこちらからご覧ください! このブログの主訴 管理人について 福岡在住(転勤) 1976年生まれ 男 2006年11月ミズカキチドリを発見しました。 山階鳥類学雑誌第39巻1号2007 に私の短報 「日本におけるミズカキチドリCharadrius semipalmatus の初記録」が掲載されました。 イギリスの雑誌「British Birds」July 2010 「Rapid moult to breeding plumage by a first summer Curlew Sandpiper」がRichard Chandler ,Dannny Rogers と共著で掲載される。 「Shorebirds of the Northern Hemispher」2009 Helm Richard Chandler著 北半球のシギ、チドリ類の写真集。私の写真が21枚採用されています。 イギリスの雑誌「Birdwatch」誌2013 July Issue253 にウズラシギの写真掲載されています。 Birdwatch 「日本の野鳥650」平凡社2014年 シギ、チドリ類についてのチェックを依頼を受ける。 「フィールドガイド日本の野鳥 増補改訂新版」2015年 協力 「BIRDER」2019年9月 東よか干潟について執筆。対談記事 「BIRDER」2020年9月 識別記事、対談記事 「BIRDER」2021年1月 有明海、東よか干潟について執筆 2021年2月4日朝日新聞夕刊 環境面にハマシギの写真を提供 my profile DIG DEEP Waders in Cairns Mersey Birdersリンク集 シギチドリ類ネットワーク Hiroyoshi Higuchi 樋口広芳さんHP birdopia ジシギサイト注目! 鳥人のbird world b-logging BOC USGSshorebirds Asia-Pacific Sorebird Network International Wader Study Group Australasian Wader Studies Group オーストラリアのシギチのサイトです。バンディング個体を見つけたらここに Wildlife images シギチ画像 Bird Australia Broome Bird Observatory オーストラリア北西部 Victorian Wader Study Group Miranda SHorebirds Center Global Flyway Network 。 鳥と絵画のぺぃじ カモメ、カモなどその他にも常に新しい試みをされているサイトです!必見です!個人的にはこだわりカモ図鑑が大変興味深いです! みなみの国の歳時記 オーストラリアの情報、シギチの画像も必見です アームチェア,バードウォチャー をかしの庭 京花の一期一会 Wild Bird's Paradise 花鳥風月~きままな写真日記 ヒロちゃんの花と鳥日記 鴎舞時 鴎舞宙 よっちのバードフォト 柴田佳秀 アンクル塚本の鳥日記 鳥ツアー Birding of Kitahiroshima I Love Birds 山本幸正の社長日誌 南港野鳥園 大野一郎のネイチャーフォトアルバム画像掲示板も注目 USGS RSPB 日本鳥学会誌 cinii 幻影随想 めちゃくちゃ面白いブログ発見 アイルランドのサイト .Irish Birdingcom David Norman China bird Birding Pal Bird Forum American Birding Bird infomation wdb site Hawaii Nature Explores WADER WORLD Kantori Lode Guide to Birdwatching in Japan Surfbirds.comで私が紹介されました。 当サイトの画像の無断転載、使用はご遠慮ください copyright (c)Nobuhiro Hashimoto. All rights are reserved. Almost all photos by digiscoping Kowa TSN824 Nikon 4300 Sony W1 Casio Z750 Sony W300(2008.8.8) Link free 徒然鳥日記 日記みたいなブログをつくりましたよろしければご覧ください! 世界の鳥関係のサイトの人気ランキングです 6月13日 遂にエキサイトブログアドバンスに登録しました。画像容量無制限なので気にせずドンドンアップします! 野鳥の会本部のホームページです! 淀川リバークラブ 父親のホームページです! My father`s site My father's Blog Stint Fan 日本のシギチを見るならやっぱりここです!シギチファン必見サイトです。 Gallinago @ Web ジシギに興味を持ったらこのサイトへ USGS衛星の発信機をつけた鳥の調査が見られます WWF 日本のシギチの減少のデータが掲載されています。 Bird Banding LaboratoryアメリカのバンダーのサイBTO(出版社のHP) 鳥の年齢識別本や、バンダーのバイブルのような本が出版されています! University of Puget Sound 羽根の画像がみれます! 鳥の道くさ 松田道生さんのサイトです。読み応えがありとても刺激をうけます。 Dutch Birding オランダの野鳥雑誌のホームページ RobertRoyse's Bird Photogrphy Pages とにかく画像がすばらしい!デジスコではかなわない質感です。 大山田団地の野鳥たち 三重県の野鳥がよくわかります! Surfbirds.com かなりの情報量です。英語ができる方は必見サイトです! Surfbirds.comで紹介されました。 Ocean Wanderes Angus Wilson 氏のサイトです!海鳥の情報満載です! トップページには何と私のブログを紹介していただいています。 Oriental Bird Images アジアの鳥の写真が豊富です。 私も多数シギチの画像提供しています。 Birds of Korea 韓国の Kim Hyun-tae氏の素晴らしいサイトです!シギチの画像も豊富です。共通種が多い韓国 Nordmann's Greenshank - A personal blog dedicated to this highly threatened shorebird カラフトアオアシシギのブログです!必見! Bird Banding Laboratory アメリカのバンダーのサイト 日本人のブログのリンクが多い 白い。Gallicissa...a birder in an endemic hotspot カテゴリ
全体 はじめに uropygial gland 脂腺 Nictitating membrane レンカク Pheasant-tailed ミヤコドリ Eurasian Oyste ケリ Grey-headed Lapwi ダイゼン Grey Plover ムナグロ Pacific Golden イカルチドリ Long-billed P コチドリ Little Ringed P シロチドリ Snowy Plover タゲリ Northerm Lapwing メダイチドリ Lesser Sand P オオメダイチドリ Greater San オオソリハシシギ Bar-tailed チュウシャクシギ Whimbrel ホウロクシギ Far Esatern C ダイシャクシギ Eurasian C ツルシギ Spotted Redshan アカアシシギ Common Redsha コアオアシシギ Marsh Sandpi アオアシシギ Common Greens ソリハシシギ Terek Sandpip キアシシギ Grey-tailed T イソシギ Common Sandpipe キョウジョシギ Ruddy Turnst コオバシギ Red knot オバシギ Great Knot ミユビシギ Sanderling ハマシギ Dunlin トウネンRed-necked stint ウズラシギ Sharp-tailed s キリアイ Broad-billed Sa エリマキシギ Ruff オグロシギ Black-tailed G オオハシシギ Long-billed D シベリアオオハシシギ Asiatic セイタカシギ Himantopus タカブシギ Wood Sandpiper ヒバリシギ Long-toed Stin オジロトウネン Temminck's S ミズカキチドリ Semipalmated サルハマシギ Curlew Species Index クサシギ Green Sandpiper アメリカオグロシギ Hudsonian (コシジロ)オオソリハシシギ ニシトウネン アメリカウズラシギ Pectoral S カラフトアオアシシギ Spotted メリケンキアシシギ Mystery "Calidris" Ear opening Rhynchokinesis コバシチドリ Eurasian Dott お気に入りブログ
Bravo! Birds 淡路島の野鳥 Blog 風の色を探しに… Jam packed ご... 葛西臨海公園・鳥類園Ⅱ デジスコ徒然日記 鳥・撮り・トリミング MU's Diary 氏原巨雄の雑記鳥 鳥平の自然だより(動物編) kawasemikoの気... 淡路島の野鳥ブログ...++ 野鳥観察隊が行く! いつもの所で バードウォッチングの本質 以前の記事
2014年 09月 2014年 04月 2013年 05月 2012年 06月 2012年 02月 2011年 10月 2011年 09月 2010年 10月 2010年 08月 2010年 05月 2009年 12月 2009年 06月 2009年 03月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||